人工毛植毛経験者の手術体験談

初めて書きこみます。私は人工毛植毛経験者で8月初旬にこちらで手術を受けましたので、その経過について報告します。
1.手術を受けるまで
 20歳くらいから薄くなり始め4年前にAN社の増毛を、3年前にND社の植毛を受けました。1年半くらい前を最後としてトータルで5000本位は植えたでしょう。最初は満足していたのですが去年あたりから頭皮が荒れてきたのが実感されたことと費用がかさむためどうしようかと思っていたところ生毛移植を知りました。
 最初インターネットで植毛をしている美容外科を知り、そこでカウンセリングを受けました。そこでは人工毛を全部抜いてきれいにしてから来なさいということと、スカルプリダクションしかない(のほうが良い?)という意味のことを言われました。その後インターネットでこちらを知りカウンセリングを受けました。こちらでも人工毛を抜いて頭皮の回復を待って手術した方が定着率がよくなるということを言われました。人工毛を抜くことはある程度覚悟をしていたのですが、手術直前の診察では、人工毛を植えてから期間が経っており頭皮の状態も健康とはいえないもののそれほど悪化していないこと、人工毛の密度が小さいことから、人工毛の密度の高い前頭部だけを抜いてから植毛することになりました。植毛は1000グラフトです。
2.手術
 手術は本当に痛くありませんでした。手術のすすめ方は他のNHT体験者の書いていることと変わりありません。午前中に林先生がスリットを入れ、午後にグラフトを挿入しました。鎮静剤を手の甲から入れた後に神経ブロックのための麻酔を眉毛のあたりにうったのですが、それを憶えていないのには驚きました。グラフトの挿入は看護婦さんたちが3人がかりでおこなうのですが、本当に大変な作業です。
 床屋で座っているような状態で移植の作業がすすみその間ビデオを見ていたのですが、やっぱり疲れました。私の場合、ハードな仕事が終わってすぐに飛行機に乗って東京に着いたのが前の晩なのでそういったことも影響したのかもしれません。手術を受けられる方は体調を整えた方が良いと思います。
3.術後
 当日はホテルで休んだのですが、持続する痛みはなく、痛み止めを飲まずにすみました。ただ枕に後頭部の傷が触れて少し痛むことはありました。次の日は診察を受け包帯を取ってもらって帰路へと着きました。
 グラフトの長さはスリットよりも少し長く、頭皮の上にグラフトの表皮がはみでています。このはみ出た部分の組織が死んでかさぶたとなって剥がれ落ちます。2日目に抜けたグラフトが1つ見つかりましたが、その後グラフトの抜け落ちは確認していません。グラフトからは毛髪が伸びていき12日目くらいには手でさわってもちくちくするほどでした。しかしこれをピークとして抜け始めています。かさぶたは10日目ほどで全部取ってしまいました。かさぶたには数mm程度の毛髪が付着していましたが、これは定着しなかったものではないそうです。2週間目くらいから抜け毛が増えてきました。先の尖った新毛です。しかしこれもミノキシジルをつけるようになって気にならなくなりました。ただ、この薬で皮膚が荒れるのでそちらのほうも心配です。2週間目を過ぎてもまだ後頭部を中心にしてしびれが残っています。ときどき痛みのような感覚もあるのですが、頭皮の状態は悪くはなく場所も手術と関係ないところのときもあるので、麻酔の影響と考えられます。
 困ったのはしゃっくりでした。2日目から5日間ほどほとんど止まりませんでした。横になり安静にしていると止まるので寝不足になることはありませんでしたが、いい加減疲れました。あと、抜糸は妻と子供にしてもらいました。非常に不安でしたが、丁寧な説明書きをもらっていたのでなんとか無事に終わりました。子供はお医者さんごっこを楽しんでいたようですが。
4.さいごに
 林先生によれば、頭皮の内部で人工毛を切らずにスリットを空けること、植えるときにスリットと人工毛の抜いた後の穴を見分けることにかなり神経を使ったとのこと、私のわがままを聞いていただいて感謝しております。人工毛を植毛されている方は抜かずに植毛をしたいと考えておられると思います。私の場合は頭皮の荒れが比較的軽度だったこととかなり人工毛が抜けて薄くなっていたことが良かったのでしょう(とりあえず手術ができたと言う点において)。頭皮の状態は十分に健康とはいえないのでうまく定着するかまだ安心はできません。結果は後ほど報告します。
 この手術がうまくいけばあと1000グラフト入れる予定です。

TKH

お返事

TKH様へのお返事

前の記事
次の記事
ドナーとシャンプーについて